Page23 -「主題歌『明日への旅路』制作秘話」(鈴木千秋の独り言)


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PDF 団長の独り言 2016.07.28

7月25日(月)「主題歌『明日への旅路』制作秘話」(鈴木千秋の独り言)

「団長の独り言」をご愛読の皆様、こんにちは!
梅雨明けが待ち遠しい関東地方より(水不足は心配!)
公演を終えての特別編ということで、
団長の平野恒雄に代わり、
「千秋の独り言」をお届けいたします。

6月公演「すぽっとらいと」を振り返りますと、
「すぽっとらいと」は、売れない演歌歌手が主人公で、
演歌の世界を面白可笑しく描いた作品でして、
初演が2001年、再演が2006年、
そして今回が再々演となり、
主題歌は全て「明日への旅路」とタイトルで、
曲は毎回作られてきました。

初演時はポピュラー調、
再演時はポップス調の演歌アレンジで、
いずれもそのお芝居に合った素敵な良い曲です。
そして今回は、ザ・演歌!これぞ演歌!という、
握りこぶしを作りながら口ずさみたくなるような、
素晴らしい曲に仕上がりました!

その作詞を私・鈴木が担当することになりました。
詞は団長が書けるような気がしますし、
団長が書いたほうが
その思いの丈を存分に綴れるような気がして、

「団長が書いた方がいいのではないですか?」

と聞いてみると、
「詞は書けない」と言います。

団長は毎週この長文「団長の独り言」を書きますし、
2時間、時には2時間を超える芝居の脚本を書きます。
そんな長文かつ名作をいくつも生み出してきた団長が
詞を書けないなんて、
そんなはずないように思うのですが、

団長曰く、

「俺が書くと長くなってしまうし、
そもそも詞のセンスがない」

とのことで、
今回は私が詞を書くことになったのです。

歌は河内森和世(佐藤睦子さん)。
幾多の試練を乗り越え、様々な経験をしてこられた、
人生のベテランでもある物語の主人公。

劇中で「明日への旅路」は、
『10年前に出した新曲』として歌われ、
曲をヒットさせることの難しさが窺われます。

心折れそうになることも何度もあったことでしょう、
それでも諦めずに歌い続ける「和世」。
その「和世」が歌う歌なので、
お客様にも喜んでいただける曲に
しなければなりません。

かなりのプレシャーがあります。

まず作曲のアマティアズから曲があがってきて、
その曲を何度も何度も聞きながら詞を書いていくという・・
いわゆる曲先(きょくせん・先に曲を作ること)です。
私が作詞を担当することが決まってから
曲が出来上がるまでの間に、
「明日への旅路」に似合いそうな
ワードをある程度書き出しました。

その書き出した言葉たちの中から
実際に使ったフレーズはほとんどありません。

その後も、実際の詞の何倍もの言葉を
スマホやiPadに書き出して、
書き出して、書き出して…。

曲を聞いては書き、聞いては書き、
また書き出し積み重ねては修正し、
繋げていきました。

詞を書くうえで、
脚本を読み込み理解が必要なのはもちろんのこと、
どんな人間関係で、どうやって生きてきたか?
特に和世にフォーカスし、台本を読み返し、
セリフやト書きをピックアップしました。

歌い手となる睦子さんをイメージして浮かんだ言葉が、
曲にうまくはまることもありました。

イラストレーターのK-OZAWAさんが描いた
チラシ用のイラストを眺めては
ヒントをいただいたりもしました。

また、劇団ふぁんハウス公演の歌ですから、
「夢」「希望」「勇気」、
団長のブレないポリシーや生き方、
笑いあり涙ありの物語に相応しいかどうか?
それ以前に曲に合っているかどうか?
考えに考えて、溢れんばかりの熱い想いを
どう表現したらいいか?言葉を紡ぎ、
曲は完成しました。

本番では最高のパフォーマンスで、
睦子さんが気持ちを乗せて歌を届けてくださり、
お客様からも大好評で、とても嬉しかったです。

来年1月に、再びこの曲とともに、
「すぽっとらいと」を上演いたします。
ぜひ劇場で熱い想いを受け取ってくださいね♪