Page26 -「ジャンルを超えて」(Amatiasの独り言)


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PDF 団長の独り言 2016.08.05

8月5日(金)「ジャンルを超えて」(Amatiasの独り言)

団長の独り言をご覧の皆様、
いかがお過ごしでしょうか。
公演終了後より特別編をお送りしており、
新作執筆活動中の団長に代わりまして、
今回もAmatiasが担当いたします。

公演終了後のロビーでは、
毎回お客様から「素敵な演奏でしたよ」
「音楽が良かった」など、
こちらが恐縮してしまうような
温かい言葉をかけていただきます。

またアンケートなどでも、
同様の言葉をいただけるのは、
ものすごくありがたいことです。

さて、その劇中に演奏する曲ですが、
稽古に入る前に、
作家であり演出家でもある団長から、
様々なオーダーが入ります。

団長は作品を生み出すときには、
頭に思い描いている曲があるということを
常々言っておりまして、その曲のほとんどが、
思わずジーンとさせられるものだったり、
まるで前から、
この曲が使われていたかのように
ぴたりとはまるものばかり!

だからその「団長の想い」を
忠実に表現すべく、試行錯誤を繰り返した結果、
役者の芝居と音楽がうまくコラボレーションし、
お客様からのありがたい感想に
つながっているんだと思うのです。

こんな私ですが、 ふぁんハウスに入団する前は
大学でクラシック音楽を学んでいましたので、
様々な作曲家が残してきた楽曲を、
楽譜のとおり進めるべく、
懸命になって勉強をしていました。

しかし正直なところ、もっと自由な視点で
音楽を学びたいと感じていたのです。

もちろん、
楽譜のとおりに進めていくことが
悪いことではないのですが、
何が何でも楽譜から反れてはならない!とか、
型に無理やりはめ込もうとするしきたりに
嫌気がさしていたのかも知れません。

そこで自由な気持ち演奏をしてみよう!と、
様々な形で演奏してみたのですが、
セオリーにとらわれ、
楽譜を追おうとしてしまう癖が抜けず、
どうしても、しっくりこなかったのです。

そんな私が劇団ふぁんハウスと出会い、
様々なジャンルの曲を
演奏する機会を得たのです。

ただポピュラーは、
日ごろから聞く機会が多かったので
すぐになじむことができたのですが、
シャンソンやモダンジャズ
といったジャンルはどうも苦手で、
ましてや演歌の世界ともなると、
私の中では完全に別世界の話でした。

それなのに劇団ふぁんハウスでは、
先に挙げたようなジャンルの音楽を
BGMとして使用してみようというプランが
常に団長のイメージにはあったので、
「畑違いだから」とか「未知の分野だから」
とかいって、やりもしないで、
不可能だと決めつけてしまうのは
あまりにも自分勝手なんじゃないかと思い、
自分の持っている感性を研ぎ澄まし、
できる限りのことを取り入れて視野を広げ、
自由な発想で取り組んでみると!

色々な考えが浮かんできたので、
さらに表現の引き出しを増やすべく、
様々な分野の楽曲を
むさぼるように聞くようになったのです。

団長は、
「役作りに行き詰ったときは、
台本を読み返せばそこに答えが書かれている」

とよく言いますが、
それと同じように、楽器の編成、楽曲の特徴、
独特の雰囲気をつかむために、
私も台本を何度も何度も読み返します。

そして、自分だったらどう演奏するだろうと
考えていくうちに、ぱっとアイディアがひらめき、
芝居の雰囲気を合わせて演奏していくと、
もっともっとバリエーションを広げたくなり、
その演奏が、ピタリとはまった時には、
なんとも言えない快感が、身体中を駆け巡るのです。

もし劇団ふぁんハウスと出会っていなければ、
おそらくこういった貴重な経験にも
巡り合うこともなかったでしょう。

劇団ふぁんハウスのおかげで、
様々なジャンルの音楽に出会うことができ、
私はミュージシャンとして、
大きな一歩を踏み出せたのです。

「すぽっとらいと」の主人公である
和世さんも試行錯誤を繰り返し、
大きな一歩を踏み出します。

そんな和世さんから勇気をいただき、
更なる一歩に向かって、
メンバーと共にに邁進してまいります。

来年1月に上演いたします
「すぽっとらいと in 板橋」も、
どうぞご期待くださいね!