Page24 -「やったぜ!」


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団長の独り言 2017.08.13

8月13日(日) 「やったぜ!」

夏の公演!「ふきのとう物語」、
終わりました。

ご来場いただいたお客様からの評判は
今回もとっても良くて、
胸をなで下ろしております。

脚本を書き始めたのが、
去年のちょうど今くらいの
時期じゃないかな?

いや?もっと前かな?

何をどう描けばいいのやらって
ところからのスタートだったなぁ。
そういえば。

「人形劇をやっているシニア世代」

というキーワードだけ決めて、
そこからスタートしたはいいけれど、
全然パソコンのキーボードが進まない・・・
でも書かなきゃいけない・・・

そんなプレッシャーの中、
半分ノイローゼになりかけながら、
懸命に新作に取り組み、
なんとなーく脚本の骨格ができて、
なんとなーく劇団メンバー達に、

「次回の新作は、人形劇団の
お話にしようと思っている」

と伝えると、

皆一斉に「えっ!?」となり、
あからさまに顔を曇らせた。

「シニア世代の人々が、現役の第一線から退き、
はてさて第2の人生はどう過ごそうか?って
なった時、『人形劇』をやってみようと
なった人々の人生ドラマを
描いたものなんですよ・・・」

と、皆に説明をすれば、

ますます皆さんは
「えええええっー!?」となり、
どのメンバーも浮かない様子。

この時点で、「人形劇」ってキーワードは
忘れようって思ったのだが、

「じゃー何にするんだよ!」

と再び頭がこんがらがってしまい、

むかーし、昔、それこそ30年くらい前、
何かのシナリオコンクールに
出そうとした映画の脚本が
データとしてあったことを思い出し、

よし!ならばその脚本を
劇団ふぁんハウス風にアレンジして、
劇団公演の脚本にしよう!

と考え、
作品に書き換えようと試みた。

内容は、私が30歳になるかならないかの時、
中村敦夫さんが参院選に出馬することになり、
当選すれば、
この私は敦夫さんの第二公設秘書になるって
話が舞い込んできたという
実際に体験した選挙運動の話を描いたもの。

早速気合を入れて、描いていくが・・・
すぐに行き詰まる。

やっぱりこんな作品じゃー
劇団ふぁんハウスらしい
「夢」「希望」「勇気」の詰まった
作品に持っていくのは、かなり難しいぞ・・・。

そこで再び「人形劇」を呼び戻し、
せっかく、
途中まで描いたのだからってことで、
その人形劇のお話に

「議員秘書の話が舞い込む」
という、敦夫さんと私とのドラマを
合体させてみたら、
なんだか急にパソコンの指が動き始めた。

そこに「親子とは?」とか「老い」とか、
様々なものを織り込んでいくと、
今回の「ふきのとう物語」の
脚本が完成したのです!

しかし、いざ完成した脚本を眺めると、
「人形劇」と「認知症」と「親子」が
ごちゃ混ぜになっていて、
描いた作者本人は全然自信なし。

これは大失敗に終わるかも・・・
と稽古初日、不安いっぱいの気持ちで、
人数分プリントアウトした「仮台本」を
出演予定者に配り、
いきなり初見で演じてもらうが、
みなさんの反応は、いまいち・・・。

それでも脚本を読み終えたメンバー達は、
「感動した」「大丈夫」とは言ってくれた。

しかし・・・
どの顔も心なしか沈んだ表情に見える・・・。

それに、私が演じることになる「田岡」
という初老の男性は、長台詞が結構あり、
稽古で演じてみても、
なんだかしっくりこなくて・・・。

そもそも、
私が演じる予定で描いた役じゃないだけに、
キャラクターも違うし、年齢も違うし・・・。

だからと言って「田岡をやりたい」
と言った元メンバーさんは、
どうしても「おっ!」と思わせてくれる
芝居は見せてくれず・・・。

他のメンバーにも読んでもらうが、
やはり「おっ!」はない・・・。

というわけで、消去法で
私が「田岡」を演じることが決定。

それからは
本当に辛く苦しい稽古の日々だった。

だって演出の平野恒雄が
求めている芝居を、役者の平野恒雄は、
できないんだもん。

役作りに苦しんだのは、
何十年ぶりだろうか?

結局「これぞ田岡だ」と、
ようやく「田岡光次」って
人間を捕まえられたのは、
通し稽古に入ってからじゃないかな?

そんな「ふきのとう物語」の
仕込みの日から本番終了までの様子を
次回から綴っていきます。

どうぞ、お楽しみくださいね。