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団長の独り言 2018.06.24

6月24日(日) 「いつも笑顔で」

これまでの稽古は、
シーンを飛ばし飛ばしで行ってきたのだが、
転換のタイミングや、それに伴う
問題点等も見なきゃいけないし、
役者の皆さんにも、「流れ」を
掴んでもらいたいので、

昨日今日の稽古では、部分的ではあるが
シーンをつなげて行ってみた。

まずはシーン1から順を追うが、
どの役者も、台本こそ持ってはいないものの、
まだセリフがうろ覚えの箇所もあり、
テンポのいい芝居とは程遠い
シーンが結構あった。

そのシーンだけを見ていた時は
そんなに気にならなかった
動きやセリフの言い方なんかも、

いざ芝居を通してみると、
どうしても違和感のある箇所もあり、
そういったところも根気よく
ダメを出させていただきながら、
稽古を進めていった。

この「夢めぐり」は、
歌も踊りもないし、
劇団ふぁんハウスの芝居によくある
ドタバタ騒ぎもない。

普通に暮らす人々の
普通の暮らしを普通に描いている作品だ。

実は十年前、
この作品を完成させた時、

「こんな脚本で大丈夫か?」
「派手なエンターテイメント作品でもないし、
お客様に受け入れていただけなかったら
どうしよう・・・」

と完成したはいいけれど、
その脚本を読み返し、
クヨクヨしてしまっていた。

なにせ派手な展開の作品なんて、
あの当時劇団ふぁんハウスでは
上演したことなかったからねぇ。

それでも、どうしても
この作品を描きたいって思ったのは、

どこかしこで
書いているかもしれないが、
大好きだった
「九州のおじちゃん」の葬儀のため、
約20年ぶりくらいに訪れた
親父の故郷・延岡に行った時、

ジワジワと心の中に
染み込んできた延岡の山々、海、
指定席での花火大会・・・

そして親戚達の懐かしい優しさと、
精一にいちゃんに連れてってもらった
喫茶店の方々の笑顔に触れて、

「俺は東京で
何を粋がっていたんだろう・・・」

って、
すごく打ちのめされたので、

どうしても、
「延岡の自然とそこに暮らす人々」を
元に脚本が描きたいって思い、
一か八かの挑戦に出たのが
「夢めぐり」だったのです。

その「夢めぐり」を赤坂で上演すると、
ホームページの過去の公演
「15回公演・夢めぐり」
のアンケート結果を読んでいただければ
お分かりかと思う。

http://www.funhouse.ne.jp/past/kako/15th_enqute.htm

皆さん、とっても感動してくださり、
このお芝居をご覧になった方からのご依頼で、
追加公演を八王子で行わせて頂いたほど!

その十年前の成功を機に、
劇団ふぁんハウスではその後、
「門出食堂」
「ありがとう、お父さん」等、

ドタバタや歌、踊りなどのない、
「普通」だけどしっとりくる
お芝居も上演するようになった。

今回はその記念すべき、
「夢めぐり」を十年ぶりに上演するわけで、
当然のことながら、十年前の「夢めぐり」を
超えたものにすると同時に、
「劇団ふぁんハウスらしさ」ってものは、
継続して大事にしなきゃいけないわけでして、

そういう思いで、
昨日今日の部分的ではあるが、
シーンをつなげたいわゆる
「部分通し稽古」を行ったのだ。

フルメンバーが揃っての稽古って
これまであまり出来なかったので、
役者どうしの息が合わない
場面もあったけれど、

ダメを出して3回目に通したら、
私の思い描く芝居へと近づいてきたし、
ある場面なんかは、
役者達が楽しそうに演じているので、
その「楽しさ」が「チームワーク」
につながり、いい雰囲気になっていた。

やっぱりね、
稽古場の雰囲気って大事ですよ!

明るい稽古場での芝居は、
稽古場全体がいい雰囲気になるし、
いい雰囲気の中で「夢めぐり」を演じれば、

その空気とチームワークが芝居に出て、
とてもほのぼのとした芝居になる。

ひょっとしたら、これが

「劇団ふぁんハウスらしさ」

なのかもしれない。

芝居を行う団体の中には、
「芝居の稽古は戦場だ!」とばかりに、
演出家の怒号が飛び、役者も演出家も
みながピリピリとした
雰囲気の中で芝居をつくる・・
なーんてところもある。

でもね、そんな環境下では、
「劇団ふぁんハウス」らしい
芝居なんてできやしないのですよ。

私が紆余曲折の中で、築き上げた
劇団ふぁんハウススタイルで
これまで成功を収めてきたのだから、

今回も、
「笑顔のある稽古場」を大事にして、
20周年記念公演も、
劇団ふぁんハウスらしい芝居を
お届けいたしますので、
皆さま、どうぞご期待くださいね。