Page25 –「8月3日(金)」


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団長の独り言 2018.08.02-05 その3

8月3日(金)

初日の朝を迎える。

相変わらず天気はいいが、
やはり朝からうだるような暑さ・・・。

昨晩、早く寝なきゃ!と思いながらも、
色々な事を考えていると、
なかなか寝付けず、睡眠時間は3時間ほど。

だけど、これがまた不思議なことに
全然眠たくないんだよね。

初日の朝ってのは、こんなもの。

朝6時、平野カーに乗り込みいざ出陣!
BGMはもちろんハウンドドックの
フォルティシモ。

この曲を聴きながら劇場へ向かうのは、
ふぁんハウスの第1回公演の時からそう。

まさか20年間もずーっと続くとは
あの当時は思っていなかったけれど、
何年経ってもこの曲を聴くと、気合いが入る。

ここ数年前からは、
ハウンドドックの曲を一通り流した後は、
長渕剛の「走る」って曲も、
大音量でガンガン聞いているけどね。

それでも験担ぎの意味も込めて、
初日の朝の第一発目は、
長渕ではなく、やっぱりフォルティシモだ。

そのフォルティシモを大声で歌いながら、
勢いよく首都高速にのれば、
大渋滞のはじまりー。

そっか・・・今日は平日だもんね。

そりゃー混むわなぁー
かなり時間的余裕を見ての出発なので、
特にイライラする事もなく、
心の穏やかさをキープしつつ劇場に到着。

集合時間の30分前。
まだ数名しか来ていないが、
5分後、10分後、
ポツリポツリとやってくる出演者達、
みんな笑顔いっぱい。

そして集合時間には全員が・・・
全員が・・・あれ?あと一人来ない!

こうなると私の心配はマックス!
ダブルキャストじゃないのだから、
初日の朝になって一人でも欠けると、
とんでもない事になる。

携帯に連絡するも繋がらず・・・
イライラ・・・ソワソワ・・・

どうしたんや!

すると鈴木千秋が
「今連絡が入りました!
電車の乗り換えを間違えたそうで、
最寄り駅に着いたみたいなので、
まもなく到着するとのことです」

この報告を聞いて、
「よし!第一関門突破」と声を出す私。

初日の朝に集合時間に遅れるなんて、
大昔の私ならば
怒鳴っていただろうけれど、
今は「来てくれてありがとうー」って心境。

だけどなぁ・・
遅刻しそうになれば、
連絡を入れてくれなきゃね。

まぁー何はともあれ、
全員が劇場に顔を揃えてくれたので一安心!

にこやかに朗らかに、
舞台上に明治神宮の神様を安置し、
恒例の成功祈願から。

関係者一同舞台上に集まり、
鈴木千秋の祝詞のあと、
二礼・二拍手、一礼、
そして首を垂れてお願いごと。

みなの安全と
「大成功しますように!」。

その「儀式」を終えると、
昨日の場当たりの続きを行う。

この日は、大きなトラブルもなく、
場当たりは順調に進んでいくが、
やはり舞台前での転換作業は、
私のイメージ通りのものにならないので、
二度ほど繰り返せば、
役者とスタッフの息も合い、
いい感じになる。

そのほかにも、
転換で時間がかかったのが「靴」の処理。

これは十年前の「夢めぐり」の時も
そうだったけれど、

ほら舞台セットが家の中でしょう。
その家に大勢の人々が
次から次へとやってくるわりには、
靴を履いて帰る人が誰一人としていないのが、
「夢めぐり」ってお芝居。

だから玄関は靴だらけになる。

そんなムカデの家族のような
多く靴が客席から見えるとみっともないので、

今回の舞台セットは、美術の三井さんが、
うまーく工夫をしたデザインの
玄関にしてくれまして、
大量の靴はまったく気にならないのだが、

次のシーンで、
またその玄関にある靴を履いて
登場する人物達がたくさんいるので、

場面転換の暗転中にスタッフさんが、
その靴をはけなきゃいけない。

しかし、これが結構手間取る。

ほら稽古場は、
当たり前だけど明るい中での作業でしょ?

しかし実際の暗転中は
多少の光はあるものの薄暗いし、
退場する役も稽古場とは
違う動きになるし・・

簡単な作業なようで、
今回もこの「靴」の回収は
意外と手間取ったけれど、
それでもそこは器用なスタッフ、
手順さえ掴めばここもクリアー。

役者やスタッフの皆さんの
団結力で場当たりも時間通り終了し、
約1時間半の休憩後、
ゲネプロという本番と全く同じ状態での
リハーサルで最終確認を行う。

場面転換に絡む箇所は、
場当たりで散々やったので
頼もしいくらいスムーズにいくが、

役者がね、
ほら実際の照明の中で初めて
全編通して演じるので、
距離感や立ち位置など、
多少の戸惑いを感じながら演じていた。

でもね、一回やっておけば
大丈夫ってレベルの事ばかりなので、
特段問題点もなく、ゲネプロは終了した。

時計に目をやれば、
あと2時間後には
お客様がお越しになる時間。

マイクパフォーマンスが
急遽追加になった役者達の確認作業を行い、
全ての準備は無事終了。

みんな、
とっても明るくていい雰囲気!

これからいよいよ始まる本番に向け、
各自が思い思いの時間を過ごし、
本番に向けての準備を、
開始したのでありました。