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団長の独り言 2018.12.02

「本気モードになってきたよ」

なんだかんだでもう12月。
本番まで1ヶ月ですよ!

週末しか稽古していないので、
あと数回しか稽古ができない。

と!いうことで、
稽古のペースをあげる時期となったので、
昨日今日の稽古では、
前半後半に分けての部分通し稽古を
行うことにした。

出演者も全員揃っていることだし、
部分通し稽古とはいえども、
「通し」と名がつくのだから、
そこは本番通り!
みんなに緊張感を持って挑んでもらう。

まず前半、アマティアズのピアノ演奏による
オープニングのテーマ曲が、
静かにゆったり稽古場に流れ、

ピアノ演奏を終えたアマティアズが、
ブレイルセンスなる一見おもちゃのようだが、
実はすげー高価で何十万円もする、
点字が浮き出る超小型パソコンのような
機器を操り、
セミの鳴き声の効果音を器用に出す。

「ミィーン・ミンミン・ミィーン」

ミンミンゼミの鳴き声が
稽古場にこだますると、
外では木枯らしが吹いているというのに、
あっというまに、部屋の中は「真夏」となり、
出演する役者達の集中力を、
より一層高めてくれる。

本当に効果音の威力ってすごい!

そのセミの大合唱の中、
千秋ちゃん演じる「百合子」が、
汗を拭いながら登場し、芝居が始まった。

前半、後半に分けているとはいえども、
「通し稽古」となると、気合いの入り方が違う。

それは「百合子」だけではない。
次に登場する「末吉家の嫁・多恵」を
演じる福岡美佳ちゃんもそう。

いつもの稽古とやっぱり違って、
いつも以上にセリフに
エネルギーが入っているよね。

そういう空気って、
ちゃんと伝染するものでして、
この後に小山恵子演じる「長女・正子」や、
平野美和演じる「正子の娘・千佳子」も
ノリノリな感じでの登場だ。

わたしは「演出」という観点から
みんなの芝居を見るのではなく、
このお芝居を初めてご覧になる
お客様の視線で、
じっくり観せてもらっていると、

あのぉーすみません!
自分で言うのもなんなのですが、
この芝居「おもしろい!」。

あのホント!すみません!
自画自賛みたいで・・・。

でも芝居の冒頭シーンから、
どんどん引き込まれていくのですよ。

あまりにも面白い出だしだから、
このままどんどん引き込まれていると、

あっ!大変だ!

次は私、平野恒雄演じる
「末吉家の長男・忠信」が
登場する場面だ。

あわてて「観客」から「役者」へと
気持ちを一瞬で切り替え、
みんなが作ってくれてた、
心地よい「夢めぐりワールド」へ
私も加わっていく。

すると、とっても楽しい。
あまりにも、演じることが心地よすぎて、

「あれ!?次のセリフはなんだっけ?」

と一瞬にして素に戻りそうになるが、
共演者の皆さんが、
まさに「その役!」になって、
この殺風景な稽古場を、
完全に「末吉家」にしてくれているので、
芝居を止めることなく、
それらしいセリフを言って、
その場を乗り切ることができた。

「忠信」のお母ちゃんで、
「末吉家の長・康子」を演じる
睦子さんもかなり集中していて、
めっちゃくちゃノリノリだし、

続くシーン2の冒頭で、
花火大会の打ち合わせを行っている
佐々木美佳ちゃん演じる「町議会議員・遠藤先生」、
橘田君演じる「青年団団長・山梶」と
私演じる「忠信」の芝居も、
お二方の明るくエネルギッシュな芝居に
刺激をいただき、「忠信」の感情が、
どんどん湧いてきて、すっごく集中できたなぁ。

その後、登場してくる
「近所のおばちゃん・みっちゃん」
役の文子さんも、
アドリブチックな芝居が、
彼女の個性を全面に出していて、
それはそれでおもろいし、

芸能事務所・社長「橋爪」役の松川さんは、
芝居の面白さにはまってきているようで、
回を重ねるごとに渋みが増してきていて、

かと思えば、
このあとに続くクリーニング屋に
訪ねてくるシーンの新演出では、
彼の得意分野が出ていて、こちらも面白い!

監督役で登場した小森さんは、

「こういう監督いるよな!」

って思って見入ってしまい、

「偉そう」っていう役の
演劇プロデューサーを演じる小森さんも、
橘田君との息も合っていて、
見応えがありましたよ。

そして、百合子の芝居仲間、
「二郎」役のみすきさん!

前回のダメがちゃんと通っていたし、
それに輪をかけて、
役作りをしてきた箇所が随所に見られて、
「なるほどねぇー」と感心して見させて貰った。

竹内の兄貴は、どんな役所(やくどころ)かは、
まだこの芝居をご覧になっていない方が
いらっしゃるので、
ちょっと伏せさせていただくが、

なんだろう・・・夏公演と全然違って、
芝居全体にますます迫力が出てきたね。

ってなわけで、
今週の前半後半に分けての部分通し稽古は、
どの役者も本気オーラが
全面に出ていたので、
すごく雰囲気のいい芝居となった。

芝居全体がいい雰囲気だと、
おのずと稽古場の雰囲気もよくなるもので、
休憩中も、あちらこちらで真剣に
打ち合わせをしているけれど、
どこか和気藹々としている。

ただ、
みな浮かれているわけじゃない。

まだまだ、
こんなもんじゃないぞ!

ってのを次回の稽古でも
見せてちょうだいね。