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団長の独り言 2019.06.02

「恵まれた環境でいい稽古。」

演劇の稽古場となる施設って、
実はなかなかないのです。

ある程度の広さがなきゃいけないし、
大きな声(音)を出しても
苦情の来ないような場所じゃなきゃ
いけないし、
一方で
他の部屋を利用している団体の音も、
聞こえてこないような部屋でなきゃ、
集中した稽古は出来ないし・・・。

電子ピアノや小道具を満載にしている
平野カーが止められるスペースも、
施設の敷地内にあるほうがいい。

そんでもって、
ある程度交通の便はいいに越した事はなく、

職員の方の対応も、「貸してやっている」的な
上から目線で接してくる人のいない施設ってのも、
重要なポイント。

あとは・・・
稽古場付近に大人数が入れる
居酒屋が数件あるとなおいい。
(一軒だけだと、
満員の場合の選択肢がなくなる)

それらの条件を
すべて満たしてくれているのが今の稽古場。

また、これから昼夜稽古になるにあたり、
主に2か所の別の施設での稽古になるけれど、
そのどちらの稽古場も、
我々の条件に見合う場所での稽古なのですよ。

ってなわけで、
一般的には稽古場探しが大変なのだが、
我々は運がいいのかどうなのか?
稽古場探しってものにはさほど苦労した事もなく、
トントン拍子で、いい稽古場と巡り合っている。

そんな中でも、
普段ずっと利用している稽古場ってのは、
住めば都じゃないけれど、
やはり居心地が良くなり、落ち着くのです。

その落ち着く稽古場に、
いつものメンバーが続々とやってくる。

ここの稽古場は、
遠くのほうからやってくるメンバーの姿が
大きな窓からよーく見えるので、

「あっ!誰々が来た」
「とぼとぼやってきたよぉー」
「今日はやけに楽しそうに来た」

とか、そんな会話が自然と出る。

そして、
続々とメンバー達が集まって来る時間になると、
アマティアズと平野美和や佐野さんが、
サックスとピアノの音合わせが開始される。

すると、
稽古場に引き締まった空気が流れ始め、
音合わせの曲を聴きながら、
各自ウォーミングアップをして稽古開始を待つ。

その稽古が始まる前、
みながウォーミングアップをしている時、
私って、意外と地味に忙しい。

パソコンを立ち上げ、効果音を出すためのスピーカーを
パソコンに接続し、音源の入っているSDカードを
カードリーダーに差し込み、脚本を取り出し・・・

その間にも、入れ代わり立ち代わり
メンバーが私の元へやってきて、
連絡事項や質問等を言ってきてくれるので、
その都度対応をして、
そして、
その日の稽古スケジュールの確認もする。

そうこうしていると、稽古開始時間だ。

さぁ!今日も頑張っていきましょう!
と元気に明るく、

まずは「カラオケ喫茶・門出」のシーンから。

このシーンは、
どのメンバーもどこか苦手意識がある。

だからなのかどうなのか?
皆さんのエンジンのかかりも遅く、
ダメを出したい箇所が
盛沢山の芝居を見せられる・・・。

それでもとりあえず、
じっと我慢して、
シーンが終わるのを黙って見ている私。

やがて芝居が一通り終わると、
再度同じシーンを演じてもらうのだが、
今度は演じては止めてダメを出し、
演じては止めてダメを出すってのを繰り返す。

すると!
すこーしよくなる兆しが見えたので、
次のシーンへと進む。

しかし・・・
そのシーンもやはり同じような感じなので、
(エンジンがかかっていない)
だから、また我慢して一通り見せてもらい、
今度は止めてはダメを出し、
止めてはダメを出しってのを繰り返す。

その次のシーンもその次のシーンも、
すべてそんな感じで稽古を進めて、
いい感じになった気がしたところで、
この日の稽古は終了。

そして迎えた本日、日曜日。
昨日と同じシーンを最初から繰り返すと、
あれほどひどかったシーンなのに、
今日は誰もがすごくいい芝居を見せてくれる。
まるで別の役者達みたい!

なんといっても、皆のはじけっぷりが
良かったなぁ。

結構ノリノリになってきたので、
稽古を進め、「よし!」と気合をいれて、
ラストシーンに挑んでみれば・・・。
「どうしたもんかなぁ?」
と頭を悩ますシーンが出現する。

これは完全に脚本が悪い。
そこで、このシーンを行うにあたり、
役者達から様々なアイディアを出してもらい、
「それ!おもろい!」
ってアイディアを具体化し、
さらにアイディアを広げていけば、
はじけた高揚感のある芝居へと変化していく。

「これだよ!これ!」

益々乗ってきた私は、
このまま感動的なエンディングまで行こうー!
と時計を見れば、あちゃータイムアウト。

残念だが、エンディングの稽古は、
次回へと持ち越し。

いやはや、折角みんな役者顏になったのに、
また次の稽古までに、5日も間があるのかぁ。

どうかどうか皆さん、
この5日間、普通の人を演じながらも、
実は自分はエンターテイナーだ!って意識を保ちながら、
生活に埋もれることなく、
ギラギラした目で、日々暮らしてくださいねぇ。