Page21–「最後の稽古を終え、始まりを待つ。」


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団長の独り言 2019.07.21

「最後の稽古を終え、始まりを待つ。」

本番まで1週間、
基本的に土曜、日曜しか稽古を行えない
劇団ふぁんハウスにとって最後の稽古となる。

だからこの2日間の稽古で、
ちゃんと結果を出さなきゃならない。

結果というのは、とにかくテンポのいい芝居。
脚本を越える芝居を全員が行ってくれる事。

そんな願いを胸にまずは昨日の土曜日、
この日は舞台監督さん、
照明さんがお越しになっての通し稽古となる。

みなも結果を出さねばならないのは
重々承知しているから、気合の入り方も違う。

先日の3日間昼夜連続追い込み稽古の最終日、
上演時間最短記録が出たので、
各自そのテンポは身体で分かっているはずだし、
気合も入っているので、上演時間に関しては
おそらく大丈夫じゃないかなぁ?とは思ったが、
それでも何度言ってもダメの通らない箇所が
何か所かあるので、昼の稽古では、
そのダメな箇所を抜いて、徹底的に稽古をし、
17時より舞台監督さん、照明さん達が見守る中、
集中した通し稽古を行ってみると・・・。

出だしこそいい感じだったのに、
どーしたんだろうか?
徐々にテンポが崩れ始め、
セリフのとちりもところどころに現れて・・・
とってもじれったい通し稽古となってしまう。

時計を見れば・・・
前回の一番いい時よりも4分後退。
原因は、分かりやすく言えば、

「のんびり、たっぷり芝居をする役者が数名いた。」
「セリフを思い出す余計な間の多い役者が数名いた。」

いやぁー参ったなぁ・・・と思いつつ、
私はスタッフさん達と小部屋で
約1時間ほど打ち合わせを行い、
みなは稽古場で徹底的な自主稽古。

照明の樋口さんは、

「(前回観た時よりも)
すっごく良くなりましたねぇ!」

って言って下さったけれど、
いえいえ・・まだまだです。

気を引き締めての翌日曜日、
本日、いよいよ稽古最終日を迎える。

今回本番2日目は、
11時と15時の2回、公演を行うので、
2回公演で、
どれほど体力と気力を消耗するのか等、
分かってもらうために、
今日の稽古最終日は、
本番と同じタイムスケジュールで
通し稽古も二度行う。

まず第1回目の通し稽古。
この回は、受付サブリーダーの平野恒士郎と
受付スタッフの山本千春さんが
見学に来てくれての通し。

「観客の眼」があったほうが役者も緊張するし、
また見学者の率直な感想を聞き、
「おかしい箇所はないか?」
「意味不明な箇所はないか?」等改善箇所を聞きいて、
最終調整を行いたいので、
稽古最終日の見学者は大歓迎なのだ。

というわけで昼の部は、
舞台監督の高橋さんと、二人の観客の見守る中、
昨日の反省を踏まえつつ通し稽古を行えば、
多少テンポはアップしたけれど、
もたつき感は否めない。

見学している二人の感想を聞くのは怖いので、
のちほどメールちょうだいとお願いをして、
特に気になった点だけ指摘をしてもらう。

ちなみにタイムは、
昨日の通しよりも2分ほど縮まってはいた。

しかし、どーしても、
そのもたつき感が気になるで、
私が要求してきたこれまでの芝居は捨て、
一部の役者へのダメ出しとして、
個性を最優先した声の出し方や、
その役者が一番得意とする幅での芝居を
やってもらうように変更してみた。

ただこの時期に一旦固まった芝居を
変更してしまうのは、実はとても危険な事。

役者が混乱をして、
わけのわからない芝居になってしまう
可能性もある。
でも、なんとかしなきゃという想いから
一か八か!
テンポアップだけは気をつけて、
あとは自分らしく!
演じようとしなくていいからと伝えて、
最終通し稽古に挑んだら!

芝居全体に活気が出る。
演じている役者も生き返ったかのように
すっごく生き生きしながら演じている。
テンポもすごくいい。

こんな言い方は大げさかもしれないが、
みんなに魂が宿ったとでもいうのかな?
とにかくグングン芝居に吸い寄せられて、
気が付けば私のほほに涙が・・。

作者のくせに、演出家のくせに、出演者のくせに・・
ストーリーは知り尽くしているのに、
それなのに感動してしまった。

最後に華々しいエンディングを迎え、
時計に目をやれば!
昼の部の稽古よりも10分も縮まった!

いかに今まで間延びした芝居をしていたかって事。
時間を発表すると、歓声が沸き起こった。

みんな安堵の表情と笑顔、笑顔。
これであとは本番でお客様の力を借りながら、
今日の稽古の芝居以上のモノを魅せてくれれば、
必ずいいお芝居になるはず。

今回はなかなか仕上がらないので、
実は数日前から体調を崩し、
めまいと耳鳴りがしていたんだけど、
最終通し稽古を終えて、
そんな体調不良も一気にふっとんだ。

ふぅ〜間に合ったぜぇ〜!ってところ。

稽古は終わったけれど、
これからいよいよ始まる。

なんかわくわくしてきたぞぉ。
ではでは皆さま!
いい作品が完成いたしました。
それでは、劇場でお会いしまじろ〜!