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団長の独り言 2019.10.27

「元気よく!丁寧に!丁寧に!」

我々が指導させていただいてきた
中学校演劇部の学習発表会に
行って来ました!

場所は中学校の学校の体育館!
だから広いんです!

開演の15分ほど前に会場に到着し、
受付にて名前を記入し体育館に入ると、
全校生徒+保護者の皆さんと先生で超満員!

熱気あふれる客席を
きょろきょろしていると、

「こんにちは!」

とちょいとオーラのある
ちょいと化粧をした若い女の子が
私に声を掛けてくるので、
一瞬「?」となるが、
すぐに「あ〜!Yさん!」と分かった。

彼女は、
昨年こちらの中学校を卒業した演劇部OGで、
1年生から3年生まで主役を張っていた子。

とてもいい感性を持っていて、
プロの道でも頑張れるんじゃないか?と
思っていた子だけど、聞けば養成所に入り、
現在レッスンを受けているとのこと。

こちらの演劇部の素晴らしいところは、
毎年こうして先輩達が
応援に駆けつけてくれるところ。

そんな成長した先輩達と会えるのも、
発表会の楽しみのひとつだね。

「頑張ってね!」と声を掛け、
先に来ていた劇団メンバーと合流し席に着くと、
司会進行の生徒さんの号令がかかる。

すると先ほどまでざわついていた客席が
一瞬にして静まり返り、芝居が始まる。

アマティ─が演奏したものを収録した
オープニング曲が流れ、客席がゆっくり暗くなり、
まずは部長のM君の登場だ!

彼が入部したばかりの1年生の時、
男子部員は一人っきりだったので、
「大丈夫かなぁ?」と思っていたけれど、
2年生になると、
一挙に有望な男子部員が入ってきて、
今ではリーダーとしての貫禄も身に着き、
とてもいい青年に成長している。

そのM君が進行役となり物語が始まると、
ドキドキハラハラしている私の心配をよそに、
みんなは伸び伸びと演じていて、
客席からの笑い声や歓声を受けてノリノリ。

これだけ堂々と演じられるって事は、
相当稽古を積んだんだろうという事が
伝わってくる。

それは役者達だけでなく、
照明、音響等のスタッフ達もそうだ。

場当たりで私が出したダメも通っていて、
タイミングもバッチリ!

大きなミスもなく無事終了し、
カーテンコールで整列したみんなの顔は
とってもいい顔をしていた。

本番終了後、
稽古を行ってきた教室で、
部員の全メンバーと、
保護者の方々に囲まれて、
セレモニーを開いていただき、
御礼の品まで頂戴し恐縮してしまう。

11月に開催される
区教育委員会主催の連合学芸大会は、
審査員の先生なんぞもいる大会だけど、
今のみんなならば大丈夫!
今度はちゃんとした「劇場」での公演!

体育館とは全然違う環境だけど、
その劇場空間を楽しみつつ、
チームワークで素晴らしい
芝居を披露してちょうだいね。

さてさて、
その中学生達にまたまた刺激を沢山受けた
劇団ふぁんハウスの稽古だが、

これまでは、3人の新メンバー中心の
稽古を行ってきたけれど、
どのメンバーも、
相当な努力でセリフを自分のモノにして、
みなに追いつき!追い越せ!
という勢いで回を重ねる事に、
グングン良くなってきたので、
これまでなんとなく流してきた
各シーンにメスを入れる稽古を行ってみると、
どの役者もそうだけど、
一度本番を迎えた芝居なので
無意識のうちに芝居を流し、
セリフも「言っているつもり」のオンパレード。

確かに物語としては
成立しているのかもしれないが、
余裕からくる雑な芝居が目についた。

そこで、
各役者が「これで良し」と思い込んでいた
セリフのひとつひとつを、
それこそちょっとした「間」とか
目線の送り方等、解説付きでダメを出す。

聞いている役者達も
「なるほど」と思ってくれては
いるようだけど、いざ演じるとなると、
癖というのは手ごわいもので、
なかなかダメが通らない・・・。

いつもの私ならば2、3回ダメを出しても
理解してもらえなければ、同じ箇所に
そうそう時間をかけていられないので、
違う方向から攻めるのだが、
どの役者も、真摯に私のダメを聴こうという
努力をしてくれているし、時間的な余裕もある。
そこで、あきらめず何度も何度も繰り返す。

すると!これはね、決して
演出家の独りよがりではなくて、
稽古場にいる誰もが

「おおお!変わった!」

と感じるほど芝居が引き締まる!

一番、その変化に
心が動いたのが共演者だろうね。

相手役の間合いがちょっと変化しただけで
共演者の芝居も確実に変化した。

意識していたわけでないようで、
自然と相手の芝居で心が動いたようだ。

こうして、この時期だからこそ出来る
丁寧な稽古のおかげで、「明日への旅路」は、
益々進歩していくのでした。