Page20 –「初日。」


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団長の独り言 2020.02.08-②

2月8日(土) 「初日。」

ここ最近、
冬だというのに暖かい日が続いていたけれど、
昨日から一気に寒波が押し寄せて来たようで、
朝からめちゃくちゃ寒い!
雪不足のスキー場も雪が降って、
まずは良かった良かった。

そんな中、初日の朝を迎える。
ラングラーに乗り込み、ハウンドドッグの
フォルティシモを迷わず選曲し、
大音量で流す。

21歳の頃からハウンドドッグの大ファンで、
ファンクラブにも入っていて、
ライブ(コンサート)も
東京ドームや武道館なんかも
しょっちゅう行く位大好きだったし、
大友康平さんが初主演した東映の映画
「ゴールドラッシュ」はどーしても出たくて、

「どんな役でもいいので!」

と新宿コマ劇場の楽日の次の日、
所属事務所の社長を通じて、
制作部の方にお願いをして、
無理やり出演させてもらい、
打ち上げの二次会で、
大友さんとカラオケをデュエットする
という夢のような経験もした。

それくらい大好きだったのに、
いつの頃からかなぁ?
そのファン熱が冷めてしまったのは・・・。

まぁーそれでも、初日の朝は、
旗揚げ公演以来20数年間!
ずーっと「フォルティシモ」をかけている。

「ゲン担ぎ」的要素もあるけれど、
この歌に随分と勇気と元気を貰えたし、
なんと言っても、気合が入るからねぇ。

歌が流れると、
「よぉーし!」「行くぞ〜!」と
心の中で叫ぶんですよ。

他は何も考えていない。
無心?とまでは言わないけれど、
ただただ気合を入れながら、
車を劇場へと走らせて、

「♪激しく〜たかぶる〜夢を眠らせるな〜
あふれる思いを〜あきらめはしない〜♪」

というフレーズになると、一緒に大声で歌い、
精神統一をしながら劇場入り。

そこで、まず私が一番最初に確認をするのは、
役者、スタッフが
全員来ているのかどうか?って事。

本当ならば、私以外の誰かが
ちゃんとチェックしておいて欲しいところ
なんだけど、意外と皆さん呑気というか・・・
楽屋でなんだか楽しそうなんですよ。

だから私は劇場をウロウロして、
関係者の皆さんに挨拶をしながら、
全員いるのかどうかチェックしていると、
あれ?劇団スタッフが一人いない!?

遅刻するとの連絡も入っていない様子。
慌てて電話をかけると、
集合時間30分遅れでの到着との事。

「場当たり」開始には間に合うようだけど、
でも集合時間に間に合わないのなら、
どんな理由であろうとも、「遅れます」と
ちゃんと連絡をしなきゃ!

まぁー連絡が取れたので「良し」としたが、
十年前の私ならば、
連絡もなく遅刻するメンバーがいたら、
間違いなく怒鳴りまくっていた。

それくらい、特に初日の時間厳守は、
一番神経を使い、
かなりピリピリしているのです。

私はそういう考え方の人。
劇団ふぁんハウスはそういう劇団。

そういう考えで、
これまで劇団ふぁんハウスの初日を
37回迎えてきて、そして37回成功させてきた。

時間を大切にしなきゃ成功はない!
と思っている。

そんな事がありつつも、
開始ギリギリには全員集合出来たので、
まず舞台上にお社に入った明治神宮のお札を
設置させて頂き、

出演者、スタッフ全員で
アマティアズ大明神の祝詞とともに、
二礼二拍手・一礼で各自首を垂れ、
公演の大成功を祈願する。

全員の気持ちがひとつになった瞬間。

今回は諸事情により、仕込み時間が
いつもよりも3時間も少なかったので、
全体的に押せ押せな感じ。

そんな中、舞台監督の高橋さんの指示の下、
「場当たり」を予定通り開始するが、
彼の凄いところは、どんなに時間がタイトでも、
冷静に確実に物事を進めていくところ。

「場当たり」とは、
照明、音響、映像のタイミングの確認作業と、
役者の登・退場(出ハケ)のタイミングのチェック、
あとは照明の色合い、音響のレベルチェック、
スライドのタイミング等が、演出通りに行くかどうか?
チェックする作業の事で、
私もスタッフさんも、本番までの作業の中で、
恐らく「場当たり」が一番神経を使う。

何度も書くけど、時間的にかなりタイトなので、
スタッフさん全員、
相当ピリピリしているはずなのですよ。

それなのに、
音響の野中君も、照明の樋口さんも、映像のジュヨン君も、
焦るそぶりもイライラ感も全く表に出さず、
冷静で穏やかな対応で、高橋大将のリードで、
バシッ!バシッ!と確実に物事を進めてくれる。

おかげ様で、私もとっても穏やかな気持ちで
場当たりを行う事が出来て、
余計なイライラはほぼゼロで場当たりは終了し、
最終調整の場となる「ゲネプロ」も、
ゆとりを持って突入する事が出来たのでした。