Page24 –「葛藤の日々と本番」(小山 恵子)


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団長の独り言 2020.03.17

「葛藤の日々と本番」(小山 恵子)

「団長の独り言」を
ご愛読のみなさま、こんにちは。
小山恵子です。

おかげさまで、第37回公演
「明日への旅路 板橋公演」は
大成功を収めることができました。

お寒い中、劇場に足を運んでくださり、
誠にありがとうございました。

毎度のことになりますが、
幕が開くまでは、
メンバーの体調や怪我等とても心配です。

私自身も気を付けてはいるものの家の掃除中、
足の指をぶつけたり、軽い火傷をしたりと、
小さな怪我があったので気が気でなかったです。

そのせいか幕が開く時は、
もちろん緊張はしているのですが、
無事に幕が開いた安心感で
血の巡りが良くなり、
心も身体も準備が整い、

「稽古通りに!(私が演じる)志保さん、
よろしくお願いします。」

と自分に言い聞かせて
舞台へ出て行きました。

この緊張感、そして何か見えない力が
内から沸き起こってくる瞬間を
経験できるのは、
ここでしか味わえないことです。

さて稽古場では、
本番の舞台と同じように
机や椅子を並べて稽古を行うのですが、
やはり本番の舞台では勝手が違います。

スムーズだった転換も
思ったより時間が掛り、
緞帳や紗幕の位置により、
立ち位置も変化しました。

その一つに、
舞台では私が立っている後ろが
全く見えないという事で、
立ち位置が変更になりました。

今回の衣裳は作務衣なので、
ヒールのある靴を履くことはなく、
最初から最後までぺたんこな草履。

なのに(汗)どんだけ私は、
客席から見て長身に映るのでしょうか。

そういえばヘアースタイルも
美和ちゃんが演じる真田ちゃんと
お揃いの頭のてっぺんでお団子。

その分、高くなっているのかと
自分で納得しながら
場当りで移動しました。(笑)

立ち位置や動き等が、
場当りで変更になったところは、
休憩中に同じシーンに出ている
メンバーに協力してもらって稽古しました。

臨機応変にといっても、
今までやってきた動きとは違い、
不自然になってはしょうがないので、
チェックも兼ねて確認し合いました。

その甲斐あって、本番では違和感なく
自然と動くことができました。

好きで始めた芝居。
養成所の時、
舞台の尊さや役や台詞をいただくことの
大変さやありがたみを、
とことん教えてもいました。
(その時、学生で若かったせいか
教えていただいたことを
身体に染み込むほど覚えています。)

公演のたびに、
私のような才能のない人間が
あんな大きな舞台に立って
演じていいのだろうか?

と痛感します。

特に千秋楽の舞台は、
二日目舞台にならないようにと
思うと怖さが込み上げてきて、
居ても立っても居られず、
今回も集合時間よりもかなり早い時間に
劇場入りしました。

そして、まずは舞台中央に立ち、
まだ誰もいない客席に向かうと、
そこは厳粛な静寂の世界でした。

しばらくの間そこに佇み、
空気と一体化した時、

「真摯な気持ちで演じ舞台に立ち演じる」

ことを誓って、
その後、発声練習。

お蔭さまで、
本番では怖さも消え失せ集中して臨めましたし、
全体でも二日目芝居ではなく、
千秋楽の相応しい舞台となりました。

芝居を続けていて、
少しは成長しているのだろうかと
疑問に思うことがよくあります。

特に劇団制作のことで忙しくなると、
この時間に役作りのことだけに
集中できればいいのに・・・

役者として、あれやこれは出来る時間が
もっともっとあればいいのに・・・
とも考えてしまいます。

本当は芝居が続けられる
環境に感謝しなくてはいけないのに・・・。

そんな感じで稽古が始まると、
毎日、自分自身の中で焦りがあったり
反省の日々になります。

まだまだ人間的にも成長しないとダメですね!

これからも芝居を続け、
劇団ふぁんハウスで劇団活動をやっていくうえで、
自分の中で、色々な葛藤があると思いますが、
その時々の環境や感情をしっかりと認識して、
決して焦ることなく、
自分のペースでこつこつと真面目に、
日々努力して生活していきます。

次回は「ざ・クリーンキーパー」です。
皆様楽しみにしていて下さいね!