Page23 –「コロナ禍の中で。」


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団長の独り言 2020.09.05

9月5日(土)「コロナ禍の中で。」

コロナ禍の中、「演劇」ってものを行う事が
憚られていた約半年間。
それでも、いつまでも「自粛」「自粛」なんて
言って止ったままだとどうしようもないって事で、
巷ではボチボチと演劇公演が再開し始めた。

ただし密を避けるために、
観客は通常収容人数(キャパ)の
3分の1とか4分の1で、
お客様への検温、劇場内の消毒、換気の徹底、
その他様々なガイドラインに沿っての
開催のようです。

こうした「新しい演劇のスタイル」って、
お金のある団体や、大きなホールで環境の整って
いる劇場での公演ならまだしも、
いわゆる「小劇場」と呼ばれる古くて狭い劇場で、
予算ギリギリの中で行う団体の場合、
「万全の体制で!」と言われても、
なかなか難しいものがあり、
ましてやキャパの3分の1しか
観客を入れてはいけないとなると、
収入面ではかなり・・・いや相当厳しくて、
結局は諦めざるを得なくて、
このコロナ騒動が収まるのを耐え忍んでいる
演劇人達も、いまだにたくさんいる。

それでも、「よし!やるか!」という事で
演劇公演を行う団体は、
全キャストがマウスシールドを付けて演じるとか、
客席と舞台の仕切りにビニールシートを垂らすとか、
「大道具」の技を駆使して、
客席と客席の間に小割(材木)で枠を作り、
ビニールシートを張るという対策を施して、
公演を行っているところもあるようです。

そうした対策を施しながら
本番までたどり着いた団体でも、
稽古中はずっとハラハラドキドキ・・・。

稽古を行っている期間、
メンバーの誰かがコロナに感染すれば
即稽古は中止となるし、
本番が差し迫った時ならば、
準備に相当なお金をかけて進んでいようとも、
その本番自体も中止となってしまう。

かなりリスクがあるけれど、
それでも「いつまでも立ち止まっていられない」
ということから、感染予防を万全にして、
プロアマ問わず動き始めている。

だけど、そんな
「芝居の内容とは関係ないのに、
役者がマウスシールドをつけて演じる」
「舞台と客席の間にビニールシートを垂らす」
「客席の間に小割で枠を作ってビニールを貼る」

って・・・

そこまでして、
今やる意味ってあるのか?
そんな事をまでして行って、
作品が台無しにならないか?

しかも稽古中や本番中、
常に感染に怯えながらの稽古や本番って、
本当に出来るものなのか?

万が一、感染者が出たら?
クラスターが発生したら?
その責任をどう取るんだ?

「進むべきか?
まだ立ち止まっているべきか?」

何度も何度も繰り返し考えたけれど、
頭で考えているだけではしょうがないので、
我が劇団ふぁんハウスも、
「ソーシャルディスタンス」
「フェイスシールドにマスク姿」、
検温、換気、消毒の徹底に細心の注意を払いながら
「演劇教室」を行ってみたら、

フェイスシールド越しではあるけれど、
ちゃんと表情も見えて、
なんとか芝居の稽古は出来たし、
何より現時点において、
参加者で感染した人はいない。

しかし万が一って事があるので、
演劇教室終了後、約2週間の休憩期間を設けた。

そして何事もなければ、
9月19日(土)より、いよいよ1月公演
「ざ・クリーンキーパー」の稽古を開始する。

常に注意を払いながらの
稽古って事になるのは必至。

まぁー読み合わせは、まだいいよ。
うーんと距離をとっていればいいのだから。
ただ立ち稽古となると・・・。

そこで演劇教室皆勤賞で参加してくれた男性で、
毎日のように映画やテレビの撮影現場で
様々な作品にちょい役ではあるけれど
出演している〇〇君に、

「今、撮影現場ってどうしているの?」

と聞けば、
リハーサルまで出演者はずーっと
フェイスシールドをつけていて、
「本番」の時だけ役者はフェイスシールドを外す・・
でもスタッフさんは、ずっとフェイスシールドと
マスク姿で挑んでいると教えてくれた。

今回の演劇教室でも、
みなフェイスシールドをつけての演技で、
どうにか芝居自体は出来たので、
本稽古でも、換気、消毒、検温等
神経質なくらい注意払って行う予定だ。

正直フェイスシールドをつけての稽古って、
かなり煩わしいけれど、
もうしばらくは、この「新しいスタイル」で
稽古を行う事が、前に進めるにあたって、
とても大切な事なのだからしょうがない。

「そこまでしてやる意味があるのか?」

それはもう、やってみなきゃ分からない。
ただ言える事は、
劇団ふぁんハウスらしいお芝居で、
また多くの皆さんに元気になっていただける
作品を必ず完成させてみせる!って事。

どんなピンチも乗り越えて、
22年間勢いを衰えさせる事なく
やってきた劇団ふぁんハウス丸は、
慎重に、慎重に、
まもなく動き出すのでありました。