Page45 –「仕込み」


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団長の独り言 2021.01.29-31 No.2

1月29日(金)「仕込み」

朝6時30分、
昨日の雪混じりの雨が嘘のように
晴れ渡った空の下、
劇団倉庫に到着すれば、空気はひんやり。

でも約1年ぶりの積込み作業だから、
心は燃えているので、それほど寒さは感じない。
早朝にも拘わらず続々と集まってくるメンバー達と
笑顔で挨拶をかわし、舞台監督の高橋さんと共に
トラックを待っていると、定刻通りにトラック到着。

荷台の観音扉を開けると、
舞台美術の三井さんが制作してくれた
舞台セットが載っている。

「これかぁ!」
と初お目見えの舞台セットに
ワクワク!ドキドキ。

高橋さんの
「よろしくお願い致します!」
という挨拶が合図となり、
倉庫に眠っていた道具類達の積込み作業を
開始する。

ソファーセットが2つに、
デスクが2つにあれにこれに・・・
結構モノはあって、
2トンロングのトラックはあっというまに満載。

午前8時00分、
トラック、平野カー、千秋カーの3台はいざ赤坂へ。

途中、通勤ラッシュの大渋滞にはまったけれど、
ほぼ定刻通り劇場に到着すると、
劇場集合チームのメンバー達が待機していて、
みんなに笑顔でご挨拶しながら、
ざーっとそこにいるメンバーの顔触れを
確認すると、よし!全員いる!

笑顔で健康そのものって
雰囲気のメンバー達を見て、
まずは一安心。

そして、
まるでお祭りの準備でもするかの如く、
みなでワイワイ言いながら
大小様々な道具類の搬入、仕込みへと突入。

次に、楽屋周辺及び受付設営チームと
舞台設営チームに分かれての作業だ。

舞台面は専門の美術スタッフさんや、
大道具を組み立てるのが慣れているメンバー達を
高橋さんが仕切りながら、
とっても効率よく作業を行う。

・・・・特に私の出番はない。

楽屋及び受付周りも人手が足りているので、
ここでも特に私の出番がない・・・

とここまでが
いつもの私の午前中の過ごし方なのだが、
今回はちょっと違うんですねぇ。

「受付用の飛沫予防シート」
を制作するという大役が私にはあるのです!

垂木という材木を適度な長さに切って、
足と枠をビスで止めるだけの、
いたって簡単なものなんだけど、

ひっさしぶりにガチ袋を腰に提げ、
インパクトを片手に作業をしました。

約10年ほど前までは、
仕込みとなると私は必ずガチ袋を提げ、
ナグリでトンテンカンと「大道具さん」?として
大活躍していたのだが、

高橋さんが舞台監督として
来てくれるようになってからは、
全てお任せ出来るようになったので、
私は邪魔にならないように、
極力舞台面には行かなくなったんだけど、
今回は結構張り切りました。

そうこうしていると、舞台が仕上がる。
それにしても三井さんが考案した
舞台セットは本当にセンスがいい。

そのセンスのいい舞台セットに、
ソファーやちゃぶ台、
その他諸々の道具類を置くための
位置を決める作業を始める。

道具類の位置決めは
演出家が行うのが普通なので、
私は客席から
「ソファー、5寸上手!」
「テーブルきもーち奥に!」

と指示を出す。

道具の位置が決まれば、
照明さんによる明かりの位置決めの作業。
その明かりが決まれば今度は音響さんが
様々な音の調整作業を行う。

こうして舞台セットに命が宿り始め、
いよいよ役者が舞台上に立ち、
照明、音響を絡めた場面転換等を行う
総合的な確認作業である
「場当たり」が開始された。

ちなみにこの時点で、
すでに17時45分を回っていたのでした。

つづく。