Page14–「やるぞ!」


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PDF 団長の独り言 2015.05.24

5月24日(日) 「やるぞ!」

最終通し稽古を行った。
最終通し稽古というのは、
スタッフさんが厳しい視線を送る中、
稽古場で行う最後の通し稽古の事。

これまで何度となく、
通し稽古を行ってきたけれど、
やっぱり「最終通し稽古」となると、
いつも以上に緊張するってもの。

14時開始なんだけど、
劇団ふぁんハウスメンバー達は、
12時過ぎにはほぼ全員集まり、
各自、発声、ストレッチを済ませ、
メイクをして衣裳を着て、
各々台詞のチェックをしつつ、
集中力を昂めている。

そうこうしていると、
照明の土門さん、音響の野中さん、
舞台スタッフの江浦さん、
受付リーダーの佐々木さん、小路さん、
そして舞台監督の高橋さんと、
正面演出席には、たくさんの目!目!目!

「では、開始5分前です!」

という舞台監督さんの合図で、
稽古場はピーンと張り詰める中、
ボイスエマノンさんの録音された
開演前のアナウンスが静かに流れ、

舞台監督さんの

「はい、では2ベルいきまーす!
客電アウトしまーす!」

の合図で、アマティアズの
しっくりとしたピアノの
生演奏が始まり、スタートした。

かなりいいテンポで芝居は進んでいるので、
観客目線で観てくれている
受付スタッフお二人に目をやれば、
時に笑顔で、時に身を乗り出して、
入り込んでいる様子。

やがてクライマックスに近づくと、
役者のボルテージもどんどん上がり、
あるシーンでは、感情が昂ぶりすぎて、
涙を流しながら熱演する役者が続出し、
芝居はこれまでにないほど引き締まる。

前回、前々回の通しの時、
関係者に観てもらい、「解りづらい箇所」や、
「もっとこうしたほうがいい箇所」等、
率直な意見を取り入れ、
何度も何度も改善したのが功を奏したのか、
ようやく人様に楽しんでいただける
レベルになったのかな?
と思えた最終通し稽古であった。

その後役者陣は、約1時間の休憩に入るが、
私はスタッフさん達と、最後の打ち合わせを行う。

今回の芝居も、
上演時間自体は2時間弱なので、
いつもの芝居とそうは変わらないのだが、
場面転換が結構ありまして・・・はい・・・。

いえね、舞台スタッフさんにとって
場面転換というのは、
各セクションが息を合わせ、
瞬間的にズバーン!と行う作業なので、
相当綿密な打ち合わせが必要。

その超神経を使う作業が、
今回はいつもの芝居の倍以上あるから、
きっと皆さんの本音は、「ひょえー」だと思う。

でも、そこは「平野組」の
チームワーク抜群の勇者達!

私の「こうしたい」「ああしたい」
というイメージを、
何が何でも現実にすべく、
皆さん、本当に一生懸命に
打ち合わせを行ってくれる。

そんな真剣な打ち合わせを
いつもの芝居の倍以上ある
場面転換ごとに行ったものだから、
なんと!
打ち合わせに2時間も掛ってしまった!

それだけ、綿密にミスのないような
打ち合わせを行ったってこと。

打ち合わせ終了後、
各スタッフさんと固い握手をして、
「では劇場で!」と笑顔で挨拶を交わした。

稽古場に戻れば、
各メンバー達が真剣な顔つきで、
稽古を行っていたので、
私は休憩抜きで稽古に合流し、
みんなと共に汗を流し、
ありとあらゆるシーンの
最終調整を行って、
稽古場での稽古を
無事終了させることができた。

それにしても今回は、
稽古期間が短かったから、
どうなることかと思ったが、
5月に入ってからの大型連休や
毎週末は、昼から夜まで稽古して、
ウィークデーも集まって稽古をした。

人は、

「そんなに芝居の稽古ばかりして、
ホントに好きなんだねぇー」

と言うけれど、

もちろん「芝居が好き」ってのは
根底にあるけれど、「好き」だけでは、
ここまでプライベートな時間を割いて、
時に体調を壊してまで、
稽古を行うことはできない。

「お金を出して、観に来てくださる
お客様に、満足していただく芝居に
しなければいけない!」

という責任感がみんなあるからこそ、
ここまで己を追い込んで、
自主的に稽古ができたんだと思う。

それでも「結果」がすべて。
お客様に受け入れていただいて
初めて成功と言える。

公演が終わってから、
お客様の感想はそっちのけで、

「素敵な仲間と頑張った!
仲間のみんなーありがとうー」

って自己満足をして、
はしゃぐ事が最終目標じゃない。

今回の作品も、お客様に受け入れて
いただくことができるのだろうか?
という不安が渦巻く中、

ドキドキしながら、
準備万端!
本番を迎えるのでありました。